韻の種類と押韻パターンを、気楽に見てみよう
完全な韻と近い韻の違い、AABBやABABの読み方、よく使われる11の型を図で紹介します。
英語の night に light を合わせると、音がきれいに重なります。life なら少し近い響き。そこへ誰かが「ABAB」と書くと、急に宿題のように見えるかもしれません。
韻の種類は、どんな音がどこで響き合うか。押韻パターンは、どの行の終わりが響き合うかを表します。Aは一組目の音、Bは別の組。成績ではありません。Academy of American Poetsの用語集でも使われる表し方です。
型は無数に作れます。まずは、よく見かける11の形を見てみましょう。
どんな韻が聞こえる?
英語の 完全な韻 では、最後の強勢母音から後の音が一致します。night / light がその例。近い韻 なら night / life のように似ていても一致しません。つづりより発音が大切で、言語やアクセントでも変わります(Academyの説明)。ドイツ語の語や詩を聞いてもらった研究でも、音の近さや周りの詩句が「韻に聞こえるか」に関わっていました。
脚韻は行の終わり、行内韻は行の中などにあります。視覚韻は、英語の through / rough のように見た目が似ても音は違うもの(Poetry Foundation)。母音の反復や子音の反復でも、完全な韻でなくても響きを作れます。
英語の音韻論には、最後の強勢の位置などによる古い分類名もあります。ただし、英語の強勢と日本語の音の仕組みは同じではありません。ここでの英語の例を、日本語の詩へそのまま当てはめる必要はありません。
AやBの読み方
一行目と三行目が同じ音で終わるなら両方A、二行目と四行目が別の同じ音なら両方B。つまりABABです。図では同じ色が同じ響きを表します。
AAAA:ずっと同じ韻
四行とも同じ音へ戻ります。図は簡単でも、書くと同じ言葉の繰り返しにならない工夫が要ります。
AABB:二行ずつの組
一行目と二行目、三行目と四行目がそれぞれ組になります。
ABAB:交互に戻る
一行目の音が三行目に、二行目の音が四行目に戻ります。
ABBA:外側で包む
最初と最後がA、間の二行がB。かっこで包むような形です。
ABCB:偶数行だけ
AとCはこの連では戻らず、二行目と四行目だけがBで韻を踏みます。英語圏のバラッドにも見られる形です(Academyの説明)。
AABA:三度戻って、一度だけ寄り道
一、二、四行目はA、三行目だけB。Poetry Foundationが挙げる四行連の形の一つです。
詩形と結びつく型
リメリック:AABBA
五行のうち、最初の二行と最後がA、真ん中の二行がB。軽快なリズムやおかしみも大切なので、文字を並べただけではリメリックになりません(Academy)。
テルツァ・リーマ:ABA BCB CDC…
三行連の真ん中の韻が、次の三行連の外側の韻になります。前の組から次の組へ、鎖のように続きます(Academy)。
ソネットの三つの形
伝統的なソネットは14行。シェイクスピア式は ABAB CDCD EFEF GG。三つの四行連を、最後の二行が締めます。
ペトラルカ式は ABBA ABBA から始まります。後半六行には複数の形があり、CDE CDE はその一つ。八行目と九行目の間で考えが転じることがあります。
スペンサー式は ABAB BCBC CDCD EE。四行連の韻が次の連につながります。いずれもAcademyのソネット解説で確認できます。
ほかにも詩形はたくさんあります。この11枚の図は入口です。
定規を置いて、書いてみよう
AABBやABABを覚えても、Rhymaで自分の番が来たら、見えるのは直前の一行だけ。先に書いた人たちが使った韻は、まだ隠れています。見える行に合わせて韻を踏んでも、踏まなくても大丈夫。最後に全体を読んだときの意外な響きを楽しんでください。Google PlayでRhymaを試す。
自分たちで全体を見ながら詩形を整えたいなら、オンラインで一緒に書く方法や共同詩のゲームもどうぞ。